今年も本店でパンフェアを開催するにあたり、【クリオロでどうしてパンをはじめたか?】などの歴史のお話をしたいと思います。

クリオロが洋菓子店としてスタートしたのは「エコール・クリオロ」という名前で2003年4月21日でした。その日はその年のイースターだったんですよ。(イースターの日は毎年変わります)雨の日なのに行列ができて、あっという間に一日が終わった記念すべき第一日目でした。

2000年にお菓子教室から始めた「エコール・クリオロ」でしたが、せっかくなのでシェフのお菓子をもっと皆さまに知っていただきたい!ということでスタートした洋菓子店がこのパティスリー。

オープンからしばらくは、毎日たくさんのお客様にいらしていただき、大盛況でしたが、だんだん夏になり、お客様がいらっしゃらない・・・!!そうなんです。日本の夏はスイーツが売れない!ということを知らず・・・「何か悪いことでもしたかしら?」とシェフと悩んで・・・商品のラインナップを変えてみたり、パンを始めたり、いろんなことをしてみました。その後、冬になったらお客さまが戻ってきてくださって・・・ほっとしたのは、もう21年も前のことです。

そんなわけで、ご近所の方に、普段パンを買いに来てもらったらお菓子もご購入いただけるのでは?とはじめたパンでした。

ショーケースの上に所狭しと置いていたのですが、これが結構人気になって。最初にはじめたのは、クロワッサンやブリオッシュでした。「クリオロにしかないパンを作ろう!」ということで生まれたのがコキアージュだったり。


上記写真のブリオッシュはせっかくなので大きく焼いて、中のふわふわの部分のしっとり感を残したいとシェフが、しっとり感にこだわってできたんですよ。今でも【ブリオッシュ・オレンジ】としてこの大きさで焼いて販売しています。
大きいのにペロッと食べられてしまうのですが、スライスして冷凍保存もできます。食べたいときに冷凍庫から出して、トーストするとおいしくお召し上がりいただけます。

上記写真の【コキアージュ】はイタリアのお菓子みたいな折り方をしたクロワッサン生地を使ったパンで、中にお菓子ではなく、ハムとベシャメルを入れたパン。こちらはちょっと作るのが大変なのですが、クリオロの代表パンとして、今でも販売しています。私はまわりのカリカリの部分が大好きです。今回2024年パンフェアで新作として甘いチョコレートのものが初登場しますので、そちらも合わせてご利用ください。(以下の写真)

パンといえば、もともとエコール・クリオロがお菓子教室だったころ、ケーキ屋さんでのコンサルタント業務をやっていたこともあり、クロワッサンを試作したらとってもおいしく焼けて!焼きたてをそのまま置いておくのはもったいないと、学校の前の道路で籠に入れて販売したことを思い出します。

犬の散歩をされている方にお勧めしたら買っていたただけて、お店をはじめてからもしばらく、「あのクロワッサンおいしかった!」とお声がけ頂いていました。

そんなわけでスイーツを販売するために、はじめたパンでしたが、パン目的でご来店くださるお客様も増えてきて、2016年に千川から小竹向原に戻ってお店を移転販売開始した際には、もっとパンに力を入れようということで、パンの種類を増やし、販売を増やしてきたのです。

オープンした頃、定休日に植木の手入れをしていたら、「今日パン屋さん休み?」なんて声をかけてもらったりして、パンがクリオロにとって重要な商品になってきたことを実感しました!

こちらの写真は2016年に本店が移転したときのパン売り場

その時にいろんな種類も増やしていきました。

そして2022年に全面改装した際、もっとパンのステージをということで、パンコーナーを広げてサンドイッチやキューブの形のパンを充実させたりしたんです。パンフェアもはじめることに。

もともと、ケーキ屋のパンということでリッチなパン、ビノワズリーをメインにいろいろ展開していましたが、クロワッサンも試作を重ねて今の形になりました。

2023年は、フランス人のブランジェも入社して、クリオロのパンにもっとフランスのいわゆる食事パンを増やすことにして今があります。(上記の写真はフランス人ブランジェの試作のパンなので、一部並んでいるものとは異なります)クリオロのパンはますます面白くなっていく予定なので、このパンフェアを機会にぜひご賞味いただければ幸いです!!