今回はクリオロでパティシエとして活躍してくれた卒業生のその後のお話Vol.4
パティシエをしている人なら、一度は本場フランスで働いてみたいという人も多いのでは?クリオロ卒業生のKeiさんは、そんな夢のフランス生活を実現した一人。Keiさんにフランスに行こうと思ったきっかけや、今のフランスでの生活の様子、今後フランスに行って仕事をしたいと思ってる人へのメッセージなどインタビューしました!

経歴
日高圭
1986年 宮崎県生まれ
エコール辻東京を卒業後、クリオロを含め都内のパティスリーで7年間勤務。
2011年 かねてより憧れていたフランス、リヨンにワーキングホリデービザを使って1年間滞在。
2012年~2014年 クリオロに勤務
2014年に就労ビザを取得して再びフランスへ。
2023年現在もリヨンのレストランで勤務

Q.どうしてパティシエに?

両親が自営業で酒屋を営んでいることもあって、子供の頃から飲食業を身近に感じて育ちました。その中でも特に、岐阜のレストランのシェフが送ってくださったガトーショコラが今まで食べたことない感動で。手紙を書いてレシピを聞いて家で何度も作りましたが、同じようには出来なくて…。こんな美味しいガトーショコラを作れるようになりたい、と思ったのがきっかけです。

 

Q.クリオロ在籍の時は何をしていましたか?

はじめはチョコレート、夏はゼリー その後はアイスとアントルメ(生ケーキ)を担当していました。 当時のお菓子教室を手伝ったりもしましたね。

ワーキングホリデーに行くために 一旦退社したのですが、渡仏までの数ヶ月間は準備をしながらアルバイトとして本店と中目黒店で販売のアルバイトをしていました。

1年間のワーキングホリデーが終わって一旦帰国して、就労ビザの取得待ちの間にも半年ほどまた販売でアルバイトをさせてもらいました。

銀座や名古屋の催事にも行かせてもらったし、幅広い仕事を経験させてもらえたおかげで全体の流れがよく見えるようになりました。

Q.お菓子を作る上で大切にしていることは?

サクサクのものはサクサク、しっとりのものはしっとり、カリッとしたものはカリッと、それぞれの食感を大事にすること。当たり前のようですが、保存の仕方や提供の時間によっても変わってきます。そして複雑すぎないようにするために3つ以上の味を組み合わせないこと。これはクリオロで学んだことです。今でも身についていて、自分の中でのブレない芯となっています。

Q.クリオロでの楽しかった思い出は?

私が入ったときは本店だけで、毎週火曜日は全員休みだったのでラボ(製造)のみんなでよく出かけていました。車を借りてケーキ屋巡りをして、お昼にわんこ蕎麦を食べたり、帰りにスポッチャに寄って遊んだり。ラボ(製造)と販売チームみんなでフットサルをしたこともあります。ホント先輩や同僚に恵まれていたなぁ~と思います!

 

Q.どうしてフランスに行きたかったのですか?

とにかくフランスが大好きで! 専門学校を卒業するときに親友と2人でパリに貧乏卒業旅行をして、「次は必ずフランスに働きに来る」と決めていました。旅行と住むのとでは全然違うので。

Q.どうしてフランスの中でもリヨンを選んだのですか?

美食の街として有名なので、できればリヨンで暮らしたいな〜と思っていて、タイミングよくリヨンでの仕事が見つかったのでリヨンに。大きすぎず小さすぎず、暮らしやすいこの街が気に入って、それからずっとリヨンにいます。

Q.最初にフランスで苦労したことは?

やっぱり言葉です。渡仏する前に少しはフランス語を勉強しましたが、ほぼゼロに近いレベルでした。それでも言葉はなんとかなる、なんとかする!と根拠のない自信がありました 笑。

言葉が通じないことを不安に感じる性格ではないので、常にフランス人に囲まれた環境を意識して生活していたら自然と耳で覚えました。書くよりも聞いて話すことを優先して。言葉が分かっていても発音が悪いと理解してもらえないので、特にフランス語独特のRの発音はいつもぶつぶつと独り言のように唱えていました。

今ではフランス語で映画も観れるくらいですが、わからない単語があればすぐに調べるようにしています。

Q.今のKEIさんの一日はどんな感じですか?

6:00 起床
7:00 出勤 バスで35分
8:00 仕事開始
16:00 仕事終わり
仕事後は買い物をして帰ったり、週末は友人とアペリティフに出掛けたり。
休日は朝はマルシェで買い物。野菜をつくっている生産者、パン屋、チーズ屋、肉屋といつも買うところが決まっているので自然と顔見知りになって、お喋りするのも楽しいです。

 

Q.フランスにいながら旅行してよかった国は?

イタリアとスペイン。食べ物が美味しいのがいちばん!あとはモロッコ。日本人なのでアフリカ大陸ってはるか遠いイメージがあったのですが、実はリヨンから飛行機で1時間半で行けるんです。フランス語も通じるし物価はフランスの半分以下だし、あちこち見て回るのがとても楽しかったです。サハラ砂漠にも行きました。(写真はサハラ砂漠の様子)

 

Q.これからフランスに行きたいパティシエにメッセージ

フランス菓子は十分すぎるくらい日本にも浸透していて、日本人の作るフランス菓子は世界でもトップクラスのレベルです。それでも、フランスでしか感じられないことはたくさんあります。フランスに良いイメージを持っている人は多いと思いますが、実際に住んで、仕事をして、生活をしてみると 良くも悪くもイメージ通りではないことがたくさんあります。それでも「自分はこうしたい」という強い意志があれば、流されることなく自分の人生を進んでいけると思います。

フランスに限らず、海外に出てみると初めて気づく日本の良さがあります。さらに、日本という国や日本人がいかに世界から親しみや尊敬の目を向けられているかが身に染みて分かり、自分が日本人であることに誇りを持てるようになりました。

お金や言葉は何とでもなります。フランスに行きたいという強い気持ちがあるのなら、是非その一歩を踏み出して欲しいです!わたしもまだまだ、もっと広い世界を見たいと思っています。

先日フランスのリヨンで行われた「クープドモンドドゥラパティスリー」で、クリオロの卒業生柴田勇作さんが優勝した際に応援に行った際は、いろいろリヨンをアレンジしてくれました。

Keiさん、フランスからロングインタビューにお答えいただきありがとうございました!これからフランスに行きたい、何か新しい事にチャレンジしてみたいという方には背中を押してもらえるような内容だったのではないでしょうか。私も「まだまだ、もっと広い世界を見たい」というKeiさんの言葉に感化され何か新しい事にチャレンジしたくなりました!

全ては美味しいスイーツを求めてクリオロを選んでくださったお客様のために。
クリオロでは“時代に合った美味しいもので幸せに”という企業理念のもと、これからのクリオロを一緒に支えてくれるスタッフを募集中です。美味しいものが好き、人を喜ばすことが好き、新しいことを考えることが好きという方はぜひ!

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